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合格体験記
文系の私でも合格できたー単位作業のコツはすべてをマニュアル化すること!
受験の動機は不純?
私の受験の動機はとても不純なものでした。 たまたま友人の会社の社内研修を見る機会があり、このくらいなら出来そうだなと思っていたところ、友人から1週間に1度やってみないと誘われたのがきっかけです。 そのときはちょうど受講者が少なく、サクラでいいからと頼まれたのです。 それまでは、電気といえば、小学校のときに電池と豆電球ををつなぐ回路を作った程度の知識しかなく、 きっとその延長みたいなものだろうと軽く考えていました。 また、私みたいな文系の素人でもできることをみせれば、他の受講生の励みになるだろうと軽い気持ちだったのです。 (真剣に受験勉強している方、申し訳ありません。)
受講開始
私のような初心者は2〜3ヶ月で大丈夫(ちなみにほんの少しの基礎のある方は1ヶ月前後とのこと)といわれたのですが、とりあえず1ヶ月でマスターしようと、軽い気持ちで毎週火曜日、午後2時間の講習に五反田に通う日が始まりました。 ところが、1日目で自分の自信が打ち砕かれてしまったのです。
はじめに、道具の使い方・線の剥き方・器具のつけ方・結線のやり方など1通り教えてもらい練習をしました。 電池と豆電球と大違いで、道具は重く、ケーブルは硬く・・・でも慣れれば平気だなんて思っていました。 そして1日目の最後に練習問題をやることになったのです。 試験の単位作業よりも簡単な問題でしたが、周りの人が時間内に完成させていくのに、私はというと、なんと制限時間の2倍以上かかってしまったのです。
時間短縮に挑戦!
このままでは、合格なんて覚束ないし、ましてサクラなんておこがましい・・・かえってお荷物になってしまう。 軽く考えていた自分が恥ずかしく、それからは真剣に取り組みました。 毎回、新しい知識が増えていきますので、どのように時間短縮に取り組むかを、ない知恵を絞りました。 その方法は?
- 組み立て方法・線剥き方法など自分の適した方法を早急にみつける。
- 配線図(単線図)⇒複線図の時間を短縮する(最大5分、出来れば2分以内)。
- 制限時間の5分前には完成させる。
以上3点を目標にその後1ヶ月間試行錯誤を繰り返した結果、2ヶ月目にはいる頃にはどんな問題に対しても制限時間内に完成することができるようになりました(残念ながら、制限時間の5分前という目標は、1ヶ月では達成できませんでした・・・)。 結局のところ、自分の目標を完璧に達成できるようになったのは3ヶ月後でした。
試験まで
私の場合は、単位作業に対して自信が持てるまで2ヶ月必要でしたが、その後も、友人のところへは火曜日ごとに通い続けました。 というのも、今度はサクラとしてではなく、講習のお手伝いの名目です。 今まで、無料で教えてもらった(材料代は払いました、念の為)ので、無報酬で準備や片付けをかってでたのです。 結局友人のところに通ったのは10月から3月まで6ヶ月でした。 その間の単位作業の問題量は相当になりますが、単線図から複線図を起こすという反復練習が、 単位作業だけでなく、材料選別にも役に立ったのは言うまでもありません。 おかげさまで無事試験もとおり、1昨年(平成13年)9月に、第2種電気工事士の資格を得ることが出来ました。
試験に必要なこと
試験に受かってみて何が良く、何が悪かったのか考えてみました。
筆記試験
1次の筆記試験に関しては、 市販の参考書を十分読み込めば、問題はないと思います。 私の場合は、1ヶ月前から毎日1時間程度夜に時間を取り、学生時代のように読み込み、そして覚えることだけに集中しました。 ですから、参考書は出来るだけ薄いものを選び、そして内容は、要点が1ページにおさまり、その解説・問題が次ページにあるものを選びました。 試験1週間前には過去の問題(5年分)をやり、できなかったところを再チェックし、備えました。
技能試験
材料選別に関しては、複線図が書けること・PF管・金属管作業に使う道具を覚えておくこと(注:現在は、筆記試験の中に含まれます)。
単位作業に関しては、複線図が早く書けること(1〜2分)・組立作業を反復練習して自信をつけること。
私の場合は、友人のところで3ヶ月間、単位作業の練習が出来たことが必要十分条件でした。 また、練習問題(単線図⇒複線図)を繰り返しやったことが、単位作業だけでなく、材料選別にも役に立ちました。
以上、少しでも、皆様の参考になれば幸いです。
第2種電気工事士研究会誕生!
第2種電気工事士の資格を取得してからも、友人の会社へは毎週火曜日に通っていました。以前と違うことは、今度は講師としてです。 最初は、友人と同じように教えていたのですが、どうも反応が良くありません。 今までは、自分のことで手一杯でしたが、講師となると周りが良く見えてくるのですね。 そこには、私が生徒として感じていたと同様のことが、皆の表情から伺えました。
そこで、友人に相談して思いきって講習内容を変更したのです。 それまでのように、「やり方をみせ、さあ、やってみよう」 から 「どうして」 と 「こうしたら」 へ。 参考までに、私が行ったことは、単位作業のマニュアル化です。
単線図 : 出題者の意図を読み取るには? + 施工条件の確認。
複線図 : 考え方の2パターン(器具別だと3パターン)とは?
組立作業 : 効率良く組立てるにはどうするか? (線材、工具、器具、圧着の手順は?)
以上単位作業を3つに分けて、どのようにすれば効率良く組立作業が出来るかを考えたのです。 そして、 この時の成果が、第2種電気工事士研究会の誕生になったのです。